やるべきことを予定通りやらせるための心理学的テクニックとは(2)

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前回からの続きです。

何らかの予定された行動を確実にやらせるための方法論がテーマでした。

そして、投げかけた質問が2つ。

1)スケジュールのワンサイクルはどれぐらいの期間が妥当でしょうか?

2)スケジュール通りにやらせるために作った仕掛けは何でしょうか?

まず1)からです。

答えは最長でも1週間です。

前回の

直前の環境 → 行動 → 直後の環境

を思い出していただきましょう。

直前の環境 → 計画通りに行動する → 直後の環境

さて、この直前直後の環境変化とは一体何でしょうか?

直前の環境=計画通りに行動した場合に獲得できるあらかじめ予定されたご褒美が得られなくなるという不安感
直後の環境=計画通りに行動した場合に獲得できるあらかじめ予定されたご褒美が得られなくなるという不安感が減少

そして、この不安感は、スケジュールのサイクルが長すぎると十分に高まりません。

つまりこういうことです。

1カ月サイクルなら、「今日やらなくてもまだ10日もある」
となるのに対して、
1週間サイクルなら、「あと2日しかない」
となります。

ですから、応用行動分析学(行動分析学の知見を具体的な課題解決に活用するための学問)では”最長でも1週間”としています。

2)仕掛け

これも、応用行動分析学では明確に示されています。

 a)口約束ではなく文書で残す=「行動契約」
  ・何をいつまでにするか
  ・行動した場合、またはしなかった場合に、その結果として 
   何がおこるか
 b)効果的な好子(ご褒美のようなもの)を探す
  好子の選定にあたっては、当事者の希望を聞く
 c)結果は最低でも週に1回はチェックする(上記の通り)
  それより長くなると、「不安感」の増大が行動を制御しづらくなる

さて、最初の課題に戻ります。

私の10歳になる息子が、スケジュール通りに勉強するためにやったこと。

 ・1週間ごとの具体的な勉強の計画(目標)を作らせた
 ・1週間ごとの目標を達成した場合は、好きなDVDをレンタルして見ても良い
  (土曜日の夜に見ることが多いので、計画は土曜日~金曜日の1週間とした)
 ・以上を、文書にした

このような考え方は、もちろん子供の勉強だけでなく、ビジネスの現場でも十分活用可能です。

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やるべきことを予定通りやらせるための心理学的テクニックとは(1)

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久しぶりの心理学ネタ、
といっても、私の場合心理学ネタのほとんどは、「行動分析学」です。

行動分析学において、「行動」をコントロールする最も基本的な原理は、

直前の環境 → 行動 → 直後の環境

です。

例えば、
会議の場で、

上司が難しい顔をしている → 発言をする → 上司がニコっと笑ってうなずいている

これによって、会議の場で発言するという行動は強化(もっとやるようになる)されます。

誤解してはいけないのですが、これは「ニコってお笑ってうれずいてくれる」それを求めて発言をするのではなく(人間の場合はそれもありますが)、もっと無意識のところで発言するということが習慣づけられると説明されます。

さて、ここで問題です。

これは本当にあった話。

私には10歳の子供がいます。

あるときこの息子の学校での勉強で、決定的に遅れている個所を発見しました。

私は、これを克服するための取り組みスケジュールを作らせました。

ここで問題、

1)スケジュールのワンサイクルはどれぐらいの期間が妥当でしょうか?

2)スケジュール通りにやらせるために作った仕掛けは何でしょうか?

これに対する答はいずれ近いうちに。

ヒントは、「行動の直後」そして、その直後とは「行動の後60秒以内」です。

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東芝の不適切な会計処理~不正が起きやすい環境とは~

Toshiba-Logo今日の報道に接し思ったことから始めます。

「東芝、経営陣が「予算達成」圧力 不適切会計の背景に」という文字が躍っています。

月例会議で社長からの極度に厳しい追求というプレッシャーが不正を誘発したということです。

厳しく業績を追求することはある意味当然です。

ただ、これは私の私見ですが、

いつもクライアントには申し上げているのは、「目標に届いていない、どうなってるんだ」と言うだけなら、子供でもできるということです。
実際、そういう業績検討会は少なくありません。

担当責任者と原因などの情報を共有し、ときにはアドバイスし、更には側面支援する、そういう姿勢を伴った厳しさが本来のものであると常々思っています。

ところで、不正が起きる環境というのは、”Fraud Triangle”(不正の三角形)として有名です。

不正の背景トライアングル

正当化”Rationalization”とは、言い訳を許すような環境のことです。よくあるのは、「悪いことをやっているのは私だけではありません」。上層部も悪いことをやっている、そんな環境下では不正は頻発します。私自身、過去にそのような会社を少なからず見てきましたが例外なく不正が起こっていました。
東芝においては、あいつもあいつもあいつも不正会計やっているじゃないか、となっていたことは確実です。

機会”Opportunity”でよく言われるのは業務分担です。たとえば、記帳と出納をひとりが行う環境下では不正が起こりやすいということになります。営業マンに通し番号のない領収書の束を持たせるなどというのも、あまりにも稚拙ではありますが、その例になります。(実際に複数回見たことがあります)
この点が東芝においてどのようになっていたかは不明ですが、事業部長が経理担当に強い権限で操作をさせていたことは間違いないでしょう。
この点は、内部監査が全く機能していなかったということを想像させられます。

プレッシャー”Pressure”はまさに、この新聞記事で問題視されている点です。

不正のトライアングルが揃った環境下にあった、

私は不正を犯した人を責める以前に、
不正が起きやすい環境を作り出し、是正されることがなかったことこそ責められてしかるべきではないかと思うのです。

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決めたことを守らせる方法~すぐに使える実践心理学

lgi01a201412030700t昨日クライアントを食事をしていて、よく聞かされる悩みを打ち明けられました。

「うちは決めたことが徹底されないんです。ルールを守らない社員が多い、で、口を酸っぱくして言うんですが、なかなか効果が出ません」

実際この悩みは多いですね。

相手は人間なので、口で言って従わせることもできます。が、何かを習慣づけるための実践的なノウハウを提供してくれる心理学があるのをご存知ですか?

これ、実は人間に限らずあらゆる動物に効果的なのです。

行動分析学という心理学の一分野、これを組織や医療・福祉・教育などの現場で実践的に使えるノウハウにしたのが応用行動分析学です。

キーワードは、行動の直前直後の環境変化です。

直前の環境→やらせたい行動(もしくはやめさせたい行動)→直後の環境

この直前直後の環境変化によって真ん中に挟まれた行動の将来の生起頻度がコントロールされるという何ともシンプルな枠組みなのです。

たとえば、

上司がニコッとして頷いていない → 会議の場で発言する → 上司がニコッとして頷いている

などとなり、この場合は、会議の場で発言するという行動は強化されることになります。

実は、この心理学、しっかりと学ぶと奥が深いことに驚かされます。と同時にその威力にも驚かされることになります。

なんと、組織風土そのものをも変える力があることに気付きます。

よく誤解されていることがあります。

「行動の後に何らかのインセンティブ(ご褒美)が与えられると、その行動は強化される。だから人は、そのご褒美が欲しいと思ってその行動をする。」

実はこの説明は間違っているのです。

モチベーション理論としてはひとつの側面を説明してはいますが、それはあくまで理性を持つ人や一部の高等生物にだけ有効な理屈なのです。

行動分析学は人間も含めて、たとえ理性がなくてもあらゆる動物に適用できる理論です。

ご褒美が欲しいからやる、ではなく、一定の刺激によって習慣づけられた行動は、たとえその刺激がなくなっても継続する。

そこが凄いところなのです。

この分野にはたくさんの良書がありますが、まず入門編として外せないのがしたの杉山尚子先生の本です。

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居酒屋で感じた相似性の心理学~即効で人間関係を作る方法

金曜の夜、近頃評判の東京神田にある立ち飲み屋、六花界へ行きました。

六花界

2坪ぐらいの思いのほか狭い店内に小さいテーブルが2つ、その上に七輪がひとつずつ、それを皆で共有して焼肉とうまいお酒を楽しみます。

12人ぐらいがぎゅうぎゅうにテーブルを囲みます。新しく客が加わると全員で乾杯するルール、知らないもの同志にすぐに一体感が生まれ打ち解けます。

似ていることは好意を生みだします。

共同作業をすることは好意を生みだします。

一緒に乾杯、

狭い空間を共有して、一緒に飲食、

実践的心理学の世界的ロングセラー「影響力の武器」には、「好意、優しい泥棒(Linking: The friendly Thief)」として一章設けられています。

チームを作りたい場合の初期段階に使うと有効でしょう。

早く誰かと打ち解けたいときに、一緒にランチするなどというのも良いでしょう。

でも、「影響力の武器」に出てくる事例「車のセールスマンが私たちの味方になって、値引きを求めて共に彼の上司と戦うふりをする」などというのには要注意です。

 

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