セミナー風景01t

管理会計を日本のビジネス社会に普及する、それが使命であると認識し、様々な取り組みをやってきました。

そして、今日、ふと思ったわけです。

日本では今、管理会計のどんなことに興味がむけられているのだろうか。

そのことを知るためのひとつの方法として、日本の代表的なセミナー会社は管理会計をどう扱っているのか、
調べてみました。

SMBCコンサルティング、日本管理会計教育協会、日本経営協会、日本能率協会、日経ビジネススクール、みずほ総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの7社において、
7月から来年初頭にかけて予定されている管理会計関連セミナー約50本、セミナータイトルを羅列するとこんな感じでした。

☆全部じっくりと読まないでくださいね。

経営管理のための管理会計活用法
わかりやすい管理会計入門
完全網羅!『管理会計』の基本がすべてわかる講座
ケースで学ぶ『戦略的な経営指標(KPI)』の選び方、上手な設定の仕方
よくわかる管理会計の基礎と実践
これだけは知っておきたい!経営管理に必須の『管理会計』のエッセンス
事業・設備投資の採算評価と意思決定のための管理会計の実務
意思決定で迷わないための経済性工学セミナー
損益分岐点使いこなしセミナー
経営判断に役立つ採算分析と業績管理資料
コスト削減の基本と見積り査定入門セミナー
初心者でもよくわかる管理会計の基本的な考え方
意思決定に役立つ! 管理会計の実践ノウハウ
よくわかる管理会計の基礎と実践
計数管理のスピードアップと経営改善への活かし方
原価計算の基本とコストマネジメントのための管理会計
役員が知っておくべき「意思決定・業績管理のための会計」
業績・利益管理手法と予算管理の実践
経営企画スタッフに必須の『会計・財務』重要知識
管理会計の基礎とCVP分析
新任管理者のための「利益管理」入門セミナー
経営・事業の意思決定のための管理会計
企業・事業経営のための実践管理・意思決定会計セミナー
管理会計の基礎と損益分岐点分析活用セミナー
管理会計の基礎とCVP分析
採算性評価技術
知識ゼロから理解できる 管理会計入門講座
原価のしくみと活用法
会計を経営戦略に活かす!『会計参謀』養成講座
原価のしくみと活用法
製造原価を扱う基本技術
採算性評価技術
経営企画スタッフが知っておくべき管理会計基礎実務コース
原価計算の基礎とコストマネジメント
予算と部門別業績管理
豊富な演習で理解する『管理会計』実践講座
意思決定で迷わないための経済性工学セミナー
投資判断の管理会計
製造原価を扱う基本技術
予算と部門別業績管理
新任管理者のための「利益管理」入門セミナー
投資判断の管理会計
工場経営のための管理会計・意思決定セミナー
意思決定で迷わないための経済性工学セミナー
コスト削減の基本と見積り査定入門セミナー

圧巻ですねぇ!!!目がちかちかします。

興味がわいたのは、テーマそのものより使われている修飾語でした。
こんな感じです。

経営管理のための
わかりやすい
完全網羅、すべてがわかる
ケースで学ぶ
よくわかる
これだけは知っておきたい!経営管理に必須の
意思決定で迷わないための
経営判断に役立つ
初心者でもよくわかる
意思決定に役立つ
よくわかる
役員が知っておくべき
経営企画スタッフに必須の
新任管理者のための
経営・事業意思決定のための
企業・事業経営のための
知識ゼロから理解できる
会計を経営戦略に活かす
経営企画スタッフが知っておくべき
豊富な演習で理解する
意思決定で迷わないための
新任管理者のための
工場経営のための
意思決定で迷わないための

グルーピングするとこんな感じになります。

1.何のために管理会計を学んで使うのか?
「工場経営のための」
「企業・事業経営のための」
「経営管理のための」
「これだけは知っておきたい!経営管理に必須の」
要するに経営のため、もっというと業績のため、ということでしょうか?
そして、さらに、なぜ経営に役立つのか、
「経営判断に役立つ」
「意思決定に役立つ」
「意思決定で迷わないための」
「経営・事業意思決定のための」
「会計を経営戦略に活かす」
なかなか見事に同じ方向を見てい丸。
つまり、意思決定のためなんですね。

管理会計の目的として意思決定を支援すること、これは言うまでもなく極めて重要です。

ただ、ほかにも、フィードバックとフィードフォワードによる継続的改善(Continuous Improvement)や組織・人の活性化(Motivation Management)の分野も重要なのですが、そこにあまりニーズはないという判断なのでしょうか。

2.誰のため、誰が使うのか?
「役員が知っておくべき」
「経営企画スタッフに必須の」
「経営企画スタッフが知っておくべき」
「新任管理者のための」
1と合わせると、役員・経営企画・新任管理者が正しく意思決定することによって経営をうまく行えるようにする、それこそが管理会計、そういうことなのです。

でも、それだけでは不十分、
管理会計の恩恵をすべての人に、
そのためには、とっつきやすくわかりやすくなくてはいけない。
ということで、

3.わかりやすさ
「わかりやすい」
「よくわかる」
「初心者でもよくわかる」
「知識ゼロから理解できる」
「ケースで学ぶ」
「豊富な演習で理解する」
このようになります。

このように分析していて、やっぱり意外感を持つのは、今現在の管理会計の潮流との多少のギャップです。
今学会でも頻繁に取り上げられるのは戦略などの施策の実行性を高める仕組みとしての管理会計です。
50本のセミナーの内容をよく見るとそのことに踏み込んでいるものも少なくはありません。が、反面そこを強調することも少ないようです。

意思決定を支援する=何をやるのか?
実行性を高める=どうやるのか?
この2つがそろって初めて管理会計に意味があると言えるとかねがね思っています。
そして、実は「何をやる」よりも「どうやる」の方が困難を伴うことが圧倒的に多い、
ということは肝に銘じておくべきでしょう。

 

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