社長の虫歯が原因で、誤って忖度したという、笑い話にもならないあきれたお話の続きです。

この話、バカだなぁ~
で終わらして良いのでしょうか?

会社における社長と言えば、
「生殺与奪」の強大な権力を持っていることが多いでしょう。

そんな人の一挙手一投足に多くの従業員は神経をとがらせます。

皆、社長から評価されたい、社長から愛されたい、
切ないほどにそう願っている、
それが多くの会社の多くの従業員の気持ち
であるということを社長、時には管理者は理解する努力をしているのでしょうか?

自分がそんなにカサの高い存在になっていると想像もできないわけです。

たとえ本人にその気がなくても、カサの高いその人が考えているであろうことを「忖度」しようとするのが、人間の、少なくとも多くの日本人の性
だとするなら、

「私はそんなつもりはなかったんです」
では済まないということです。

自分の振る舞いが周りにどんな影響を与えているだろうか?
そのことに思いをはせることなく地位を与えられている、それは無責任と言われても反論はできないわけです。

参考までに、権力はどこから生まれるのか?
経営学ではパワーの源泉として、次の5つが示されています。

(1)強制的パワー
恐怖に基づくパワー。社長や上司のように処遇面で冷遇する決定権を持っているような場合が相当します。

(2)報償的パワー
強制的パワーとは逆にプラスの便益を与える決定権を持っているような場合に相当しますので、やはり社長や上司が保有することが多いと言えます。

(1)(2)は公式組織における権限者だけでなく非公式な集団におけるリーダーにも備わっていることがあります。集団から疎外する、逆に受け入れることの決定権などがそれらの源泉に成り得ます。

(3)正当化パワー
明文化された権限に基づくパワーであり、公式組織における上長に付与されています。

(4)専門的パワー
専門的知識やスキルを保有する人が持つパワーです。

(5)同一的パワー
尊敬されることで生まれるパワー。特定の個人を尊敬し、その尊敬する人と同一化したいと思う人がいる場合、その尊敬される個人が保有するパワーのことです。

こう見てくると、権力は公式組織における社長・役員や管理者だけが持つわけではないようです。
本人が権力を行使しようとしなくても、ときとして権力は勝手にあなたに付与されてしまっているのです。

あなたは何らかのパワーを保有してませんか?
そのパワーを意図的であるなしにかかわらず、それを濫用し、
他者においてむやみに忖度を強いるようなことはありませんか?

自責の念を込めて、
コンサルタントなどという存在も、(4)のパワーを保有する可能性が高い職業です。
自らを振り返り、反省しなければと感じる、そんな

「忖度」騒動でした。