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本年度流行語大賞の呼び名を高い、
「忖度」(そんたく)
という言葉、初めて聞かれた方も多いことでしょう。

その意味、もう既に多くの方はご存知でしょう。
大辞林によるとそれはこう説明されています。
「他人の気持ちをおしはかること。推察」

英語人にはそのあいまいな概念が理解しにくいと言われますが、、、英語で近い表現としては、reading someone is implying(・・・が暗示するのを読む)などと先の日本外国特派員協会での記者会見の席で通訳の方が説明しておられます。

さて、日本ではこの行為はごく日常的に行われます。
直接依頼するのは”はしたない”とか、”メンツが許さない”とかの理由で、意図的に忖度させようと振る舞う人も少なくありません。
ときには、忖度できない人の能力が低いとか未熟などとマイナス評価されることすら珍しくありません。

特に権威主義的な会社においてこの傾向は強いと言えます。
部下はオーナー社長や上司の顔色を常にうかがい、忖度しようと努力します。

つい先日、こんなことがありました。

とある会議で、30代の課長がある提案を行っています。
その場には社長以下役員がずらりと並んでいます。
提案を初めてしばらくして、社長の顔が険しくなりました。
提案者は「忖度」したのか、語尾が弱く変化、ついには「という考え方があります。ご裁断をよろしくお願いします。」と弱弱しく締めくくったのでした。

実はこの提案、私がコンサルタントとして関与し、半年ほどのプロジェクトを通じてまとめ上げた、メンバー全員にとっての自信作だったわけです。
私も「おいおい」と思ったわけで、フォローを試みましたがもはや後の祭り。

まだまだ十分に議論を尽くし切れていないのでは、との印象を経営陣に与えて終了したのでした。

後で社長と2人になった時に、
「社長、あの提案、お気に召しませんでしたか?」
「いや、そんなことはありません。というより、なんでしっかり取りまとめたはずの提案に自信が持てないんでしょうね」
「社長が提案中に険しい顔をなさったからじゃないですか?」
「え?、あー、あれは虫歯が疼いたからですよ」

笑い話にもなりません。

その2につづく