HosokawaMicron一昨日、日本管理会計学会に参加しました。

ホソカワミクロンさんが、特別講演で自社の予算制度やM&Aについて特別講演をしてくださいました。

ホソカワミクロンは、大阪枚方に本社を構える上場企業で、

粉体技術を核にした会社で、主な財務指標は、こんな感じです。
連結売上高 約500億円
連結営業利益率 約7%
連結自己資本比率 約55%

そして、世界中に事業を展開しておられ、
12ヵ国、17社、21拠点のグローバルな企業グループを構成しておられます。

私にとって興味深かったのは、懇親会の時に直接お聞きした話でした。

それは、M&Aの形態に関することでした。

今や日本企業も熱心にM&Aを経営戦略として採用するようになりました。

ただ、その形態や目的は必ずしもひとつではありません。

例えば、日本電産はM&Aは成長を続けている企業グループして有名ですが、その目的について自ら
”技術・販路を育てあげるために要する「時間を買う」”
と述べておられますが、
特徴を並べてみると、こんな感じでしょうか。

・M&Aによって新規の技術と新規マーケットを獲得
・合併買収先企業の経営には独自の経営ノウハウ3Q6Sを中心に積極的に介入し、経営を立て直す
そのためには人の派遣も含めての統合が行わていることは、例えば有価証券報告書の「関係会社の状況ー関係内容」において、ほとんどの子会社で”役員の兼任”が行われていることから明確です。
日本電産の有価証券報告書「関係会社の状況」

ほかに、M&Aを積極的に行っている例としては、誰もがすぐに思いつくグループがあります。
イオンなどはその代表例でしょう。
イオンにおけるM&Aは明らかに規模の経済性が主たる目的です。
メーカーに対するバイイングパワー、物流センター・配送の統合による規模メリット、プライベートブランド開発における販売力、いずれをとっても規模追求が主たる目的だと想像できます。

これらに対してホソカワミクロンのM&Aは少し異なります。
その特徴は、合併買収先企業に対するこんな方針に表れています。
・一切人を派遣しない
・経営に介入しない
更に言うと、合併買収ばかりではなく、時には売却も行っておられ、
・M&Aが規模の拡大には必ずしもつながっていない
(規模の経済性が無いという意味ではありません)
という特徴があります。

では、目的は何か?
それはひとえに技術の相互融通なのです。

よく似通っているのは、森精機によるドイツの会社DMGの完全経営統合でしょうか。
日本電産も技術の取得が主たる目的ですからその点は共通ですが、手法が異なります。

それぞれの業界を取り巻く環境の違いが影響します。

・規模の経済性が効く業界
流通、コモディティー化した製品分野
・技術の優位性が競争力に直結する業界

手法の違いは、M&Aの対象の違いの影響もありそうです。
積極介入型は、
・国内企業
・比較的小規模
・技術はあるが、経営力に劣る

・・・

様々に考えさせられたご講演でした。